製薬企業の営業所、あるいは支店廃止のニュースが続きます。
これまでのMR研修のクライアント(20社以上)も含まれるので、「あの営業所も無くなるのか」と少し寂しい気持ちにもなります。
コロナ禍でほとんど出入りしなくなったものの、医師にとっては平日夜にライブ配信講演会を聴講するなど、ときどき足を踏み入れられた異空間。
棚に積み上げられた製品資材、壁に貼られたポスター、並んだデスクや椅子の数々。
真面目なMRやベテラン所長のモチベーションに支えられてきた熱いビジネス空間は、いまや在宅勤務へ場所変更となり、各社で消滅間際となっています。
栄枯盛衰、諸行無常・・・。
採算度外視とまではいかないものの、MRを含む社員に多額の投資をしてきた製薬業界が、ここまであっさりと空間ごと「デリートキーを押してしまう」のは何故なのか?
台所や書斎、子供の勉強部屋からディテーリングをするMRの心情は、本当のところ、どうなのか?
働く空間を失うということは、その場に仲間が集う機会も奪われ、所属意識や職業的な矜持にも悪い影響を与えるかもしれません。
さらなる人員削減プロセスの途中経路なのでしょうが、空間ごとデリートするコストカットの代償は少なくないでしょう。