よくあるご質問(過去連載から)

  • ご質問1 「MRの社内研修について悩んでいます」
  • ご質問2 「医師や薬剤師とのリレーション構築に困っています」
  • ご質問3 「他社の営業戦略と差別化を図り、シェア争いで優位に立ちたい」

「MRの社内研修について悩んでいます」

社内研修を熱心に受講するほど、MRは自社製品イチオシ型の人材に育成されやすいようです。
文献や学会発表を読み込んで、競合品よりも優位性をもつ”EBM的な証左”を求め、訪問先のライバルMRよりも優れたディテールを目指す。
日々、切磋琢磨をしていく中で、たしかにMRは成長していきます。
職業スキルを向上させることは、将来の出世や転職を有利にし、医療関係者からも高い評価を受けやすくなる。

ただし、熱心なMRの言動に違和感を抱く&その感想を教えない医師は、少なくないはず。 

 

医療は不確実性を抱えた分野ですから、本来はまっすぐ最短距離で進みたい方向へ「綺麗な航海」を達成することが、何かと難しい。

 


非科学的&非合理な経過が発生しますし、予測と準備をしてはいるものの、海に出てみないと現実は分からない。
その道のプロほど周到な準備をしているので、有能な医師は多くの航海シミュレーションをこなしていますが、肝心のMRは海図を提示しているだけだったりします。

確かに海図自体は正しいので、見せられた医師は、進行方向と距離を理解できる。
でも航路で気をつけるべき海中の障害物や潮流、気象条件の変化といった大切な情報を、MRは教えてくれない場合が多いのです。
それが「イチオシ型MR」の欠点であり、自社の都合で作成された綺麗な航路を自信満々に示し、あとは先生にお任せします、と帰ってしまう。

ベテラン医師は、海図を再度、ひとりで点検して、この航路はイマイチだなと思う。
これまでの航海経験もあるので、途中で進路を南南東に変えた方が大きな波にぶつからないし、燃料も節約できるとすぐ分かるのです。
他のMRが持ってきた別の海図を引っ張りだして、双方の推奨航路を綿密に比べ、今回は”良いとこどり”で進む方針を立てます。 

 

生活習慣病領域からオンコロジー・希少疾患まで、MRが知っている綺麗な治療ストーリーが完璧に描かれる可能性は高くありません。
とっさの治療薬変更や、検査結果に応じた対処、病状への的確な挑戦などを続けているのが医師。
もしもMRが医師へタッチアンドゴーを繰り返してしまうと、航海の途中結果を知ることなく、港を巡回しているだけになってしまいます。

MRが海図を持ち運び、航路を勧める場合には、途中で予測される経過についても触れておく必要があります。
日頃の多忙を理由に、知ってはいるのに医師へ説明していない場合、多くありませんか?
それが医師がMRを信頼できない理由になっているとすれば、もったいない話です。

明日の訪問先で、携えた海図&航路=製品情報&キーメッセージを見直し、担当MRとしてアドバイスできる情報がないか、良く考えてみましょう。
治療経過中に、医師が確認すべき検査結果を説明し、病状改善の徴候を見逃さないように確認をとっておく。
日頃はそっけない医師が、思わぬ好反応を示すかもしれません。

「君は、見慣れた航路をイチオシするだけじゃなくなったんだな。成長したもんだ。」 

 

「医師や薬剤師とのリレーション構築に困っています」

製薬協による接待自粛によって、MRと医師の飲食機会は減少し、現在も残るのは講演会後の慰労接待や、立食での情報交換会となっています。
週末の接待ゴルフ&二次会後にカラオケで大騒ぎという事態がなくなったことで、製薬業界の営業慣習が健全化していることは間違いありません。
恒例の忘年会についても、医師たちと堂々と飲み交わせる機会が減り、卸や他社MRとの交歓会になっているのではないでしょうか?

宴席の減少もあってか、ワカモノMRが医師たちと過ごす時間が減り、双方の会話が短いやりとりばかりになっているとも指摘されています。
かつては飲食店のカウンターで時間を忘れて話し込む、という機会があったわけですが、接待自粛によって院内のショート・ディテーリングが主な会話になっていく。
そこに雑多な話題やひらめきが生まれる余地は少なく、会社側から発信される退屈で堅苦しいメッセージが増えていきます。
「この先生には、すごい知識があるんだ」という予想外の発見を面白がることが少なくなれば、対面していても相手への興味が増えない。
必要悪として存在してきた接待が減少することで、皮肉にもワカモノMRの成長を妨げている、と言えます。

さらには「ゆとり世代は、まともな会話ができない」という厳しい批判も耳にします。
いわく、子供の頃からインターネット環境が発達していたので、メールもチャットもSNSも自在に使いこなしてきたから、対面での会話が苦手だ、というベテラン陣からの意見です。
教育カリキュラムは、昔のように大量の詰め込みをしていないから、身について記憶している知識も少ない。
よって、高学歴者である医師たちと、教養のある会話ができないワカモノMRだらけになってしまった、という批判です。
年長者が多い医師たちへ、アイスブレークを含めた”つかみ”ができないであるとか、きちんとした論理展開での説明ができない。 

 

「他社の営業戦略と差別化を図り、シェア争いで優位に立ちたい」

どうして、MRは1回の訪問で複数の製品資材を披露してしまうのか?
「今日は、この資料ひとつで要点をガチッと説明しよう」というMRが少ないのか?
営業本部や学術部から求められ、営業所長に指示された行動目標が多岐にわたりすぎ、たくさんの資材によって”説明した”雰囲気を、MRが演出していないでしょうか?

大切な内容を相手に伝えたいとき、わざわざ莫大な資料を必要とするでしょうか?
要点を絞り込み相手の賛同をきちんと得ながら、必要な付随情報を伝達するのが、もっとも効果的なディテールだと思うのです。
自分が帰ったら、持参した資料が机のどこかに積まれてしまうのは、もったいない結果です。

例えば、ある1週間はMRの持参資材を、1回あたりひとつに絞り込む。
選択権は各MRに与えて、ごく少ない資材で十分なディテールが実現できるか、院内で確認してみることが必要でしょう。
トランクいっぱいに積み込んでいた資材が、営業カバンに収まる量まで減るかもしれませんね。
紙資材がひとつ=ディテールが上手く進まない、といった場合は、普段の言動が”印刷物の存在に頼りすぎ”ということになります。
大切な要点を本当は絞り込めないないまま、数字を取りにいくことに集中しているのではないでしょうか?

 

 

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